明石家さんまTOP > 吉本関連書籍、DVDなど > 生きていくのに大切な言葉 吉本隆明74語レビュー
生きていくのに大切な言葉 吉本隆明74語レビュー
生きていくのに大切な言葉 吉本隆明74語は、とっても人気があるみたいですね。
私としてもとても興味のあるところです。
吉本を検索したいとき
唸る吉本隆明の言葉には、詩的、思想的に凝縮されたものと、生活実感に響くものとの二つの系列があるとしたら、この本は、後者の系列を丹念に集めて著者がコメントを加えたものだ。吉本ほど多くの著作があると、心に残る言葉を、ふとした折、どこに書いてあったっけと思い立ったはいいけれど、見つからないという困惑をしばし経験するので、著者の労力はありがたい。「結婚をして子供を生み、そして、子供に背かれ、老いてくたばって死ぬ、そういう生活者をもしも想定できるならば、そういう生活の仕方をして生涯を終える者が、いちばん価値がある存在なんだ」冒頭に引かれたこの言葉や、「九割の人がやることは一緒にやったほうがいいよ」という言葉は、とても助けられたし、今も支えになっている。彼の言葉に唸り、血肉化しようとした記憶を呼び覚ましてくれた。だから、若い世代の人はもちろんこと、吉本の読者が読んでも楽しいと思う。著者は団塊の世代。わたしよりひと回り以上年長の団塊の世代も、同じところで、唸ったのかという間抜けな気づきを得たのも発見だった。ただ、次のような個所には別の反応をしたくなる。「『嘘の厳粛さ』があれば、当然『嘘の奔放さ』『嘘の盛り上がり』もある。わたしはそれが腹の底から嫌いである。酒席ではもうむりやり盛り上がらなければならないと信じ込んでいる。はめは外さなければならない。バカはいうものするものである。無礼講は義務である。大声は出したもん勝ち、手は叩いたもん勝ち。」こうした件りは、もうその通りと頷いてしまう。頷くのだけれど、なんというのか、少し違うのは「嘘の盛り上がり」の強制力はずいぶん減っていると感じることだ。それは世代の差なのか、環境の偏差なのかは分らない。けれど、その弱い強制力の実感を大切にするなら、そうした場から、吉本の言葉がどう響いてくるかということをいつか辿り直してみたい、と思う。そうしたバトンを渡してもくれる本だ。
納得のチョイスと構成
「職なく、金なく、着のみ着のまま妻君と同棲しはじめたころ、アパートの四畳半のタタミにビニールの風呂敷をひろげて食卓とし、よく作って食べた。美味しく、ひっそりとして、そのころは愉しかった」(「わたしが料理をつくるとき」『背景の記憶』平凡社ライブラリー)というのは知らなかった。この一節は印象に残る。
考えてみれば、なんで、こうした本がなかったのか不思議だ。編者がコメントしている内容には、ところどころ疑問点はあるが、最初に「結婚して子供を生み、そして、子供に背かれ…」ではじめ、「もうごめんだ!」で終えるという構成は、ぼくが考えてもというか、吉本さんをずっと読んできた人の多くは、同じ事を考えると思う。ということは、大きく「逸脱」していないと思うので、吉本箴言集としては合格点か。
ついに出たか!
自分がその人物にホレた本当の理由を明かすことは、案外に照れるものだ。
だから誰もこのような吉本論は書こうとしなかった。
だがこの著者はついに告白してしまった。
その意味で本書はあらゆる吉本論の頂点に君臨する。
吉本ファン待望の、そして最高の1冊だ。
レビューにはどうしても批判的なものもでてきますが、自分の求めているものと マッチしているかどうかをしっかりと見てみる必要がありますね。
生きていくのに大切な言葉 吉本隆明74語
勢古 浩爾

定価: ¥ 1,155
販売価格: ¥ 1,155
人気ランキング: 86822位
おすすめ度: 
発売日: 2004-12
発売元: 二見書房
発送可能時期: 通常24時間以内に発送